子どもの頃から愛してやまない、石のリーディングの連載スタート。記念すべき第一回は、アメジストです。
アメジスト Amethyst 紫水晶。
初めてアメジストを手にしたのは、8歳の頃。母方の祖母のドレッサーで、遊んでいたときの事です。銀色の台座におさまった小さなカボションカットは艶があり、「この中で、いちばん好きだ」と感じたことを、覚えています。
その後、祖母がくれたのですが、なかなか身に着ける気にならず、祖父が買ってくれたイミテーションの真珠が沢山付いている赤い宝箱に入れて、何度も出しては眺めたことを、思い出します(祖父は、呉服屋で、オシャレな男性でした)。
時に妖艶で、思慮深く、魔力すら感じます。
魔女の石、大人の女性の石と言っていいでしょう。だから小学生のわたしには、つけることがためらわれたのだと、今は理解ります。当時めくったおまじないの雑誌や石の本にも、「アメジストは酔わないで、冷静になれる石」と、なんだか子どもには、あまり魅力的ではないことが、どれも書いてありました。実際、わたしがジュエリーとしてアメジストを身につけたり、自分の元に原石がやって来る様になったのは、40代になってからです。語源は、ギリシャ語のamethustos(酔わせない)に由来する。つまり、酔わされないで人を酔わす、葡萄色の石。大人の女性の石です。
アメジストはその色合いの多彩さも、魅力的。薄いものは透明な水晶に近いピュアなエネルギーがあり、濃いもの・艶があるものは華やかで妖艶。とりわけ、ブラジル産のものは王道的な女王の風格を感じます。また、薄い色合いで、グレーの色味が入ったアッシュ系のオシャレなものも。
同じ紫色でも、童話に出てくる様な石を求めるのであれば、菫色の菫星石、つまりアイオライトがおすすめ。少女の様なピュアさで、あのとき手にしたペンダントがアイオライトであれば、8歳のわたしにも、ピッタリだった筈です。
では、アメジストがいちばん似合うシチュエーションは?イギリスの、街の片隅で、黒い服を纏った40代以降の女性が、ジュエリーとして身につけている。もしくは、深い紫色に少しだけ白が入った丸い球体のアメジストを傍らに、タロットカードをめくっている。目に浮かぶ様です。
ご自分にぴったりの紫色の石を、見つけてみて下さい。そしていつかときが来たら、こっそり、わたしに見せて下さいね。
Sami’s stone reading
参考文献 Wikipedia アメシスト